炭鉱の町が生んだレジャー産業集積地|グリーンランド

1966年(昭和41年)に熊本県荒井市にオープンした グリーンランド(当時は三井グリーンランド)。

西日本最大級の遊園地を中心に、周辺にはホテルやゴルフ場、パチンコ屋やボーリング場などが集まり、まさに九州のレジャー産業の一大集積地となっています。

ネオン輝く アミューズメントパーク {夜}

高速道路を下りてしばらく山間部を走ると、一気に視界が開けました。幹線道路沿いには華やかな(けれど どこか退廃的な)光が煌めきます。

郊外のロードサイド店舗は、パチンコ屋、ボーリング場、焼肉店、パチンコ屋、コンビニと並んでいます。既に遊園地は営業時間を終えていますが、外のアミューズメントパークはもうしばらく続くみたいです。

広い駐車場の一角に車を止めて、ボーリング場1階のゲームセンターへ。館内はどことなくアメリカンな雰囲気が漂い、気分はプチラスベガスです。

再び車を走らせると、ふと暗闇の奥から巨大観覧車がこちらを覗きました。

2つのホテル {夜}

グリーンランドのオフィシャルホテルは2つあります。1つは「ホテル ヴェルデ」。円筒形の形に、カラフルな建物。これぞ遊園地な楽しさ満載のホテルです。

しかし、今宵の宿は “じゃない方” です。

ホテル ブランカ

いかにも古そうな外観の「ホテル ブランカ」。見た目だけではなく、中身も相当くたびれています。宿泊費はかなり安く、遊園地の入園料や駐車場代が無料になることを考えると、かなり優れたコスパです

エントランスへ入ろうとしたところ、ちょうど 野球部の集まり? と遭遇しました。一度に多くの人が集えるホテルの宴会場は、地元民にとっても必要な場所です。

“遊園地のホテル” というよりは “ゴルフ場のホテル”。1階にはゴルフ場関連施設が並ぶ。

ホテルの開業は1968年(昭和43年)。遊園地オープンからわずか2年後のことです。

開業当初は「三井グリーンランドホテル」と名乗り、1994年の「ホテルヴェルディ」開業までは唯一のオフィシャルホテルでした。先ほど “じゃない方” と言いましたが、むしろこっちの方が本家なのです。

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西日本最大級の遊園地 {昼}

翌朝10時。いよいよ開園時刻になりました。園内には楽しげな音楽が流れ、アトラクションも徐々に動き始めます。楽しい1日のスタートです!

日本一のアトラクション数

ちょうど九州の中央と言えるこの場所に、遊園地が造られたのは、高度成長期の真っ只中の昭和40年代。当初は観光果樹園とゴルフ場、それに子供向けの遊園地がある程度でした。緑豊かなレジャー施設は、文字通り “グリーンランド” だったのです。

その後、1980年代後半から90年代にかけてアトラクションが大拡充されます。

1994年には2つ目のオフィシャルホテル(左写真)が開業し、1998年には遊園地西側(右写真)が拡張。遊園地を代表する2つの巨大アトラクションが誕生したのも、この時期です。

巨大観覧車とジェットコースター

1周15分。園内はもちろん、有明海から雲仙普賢岳までを一望できる。

園内中央に どでかくそびえる「大観覧車レインボー」。1990年に導入された、グリーンランドのシンボルです。

特徴的なのはその大きさ。通常、遊園地の観覧車はせいぜい40〜60mほどですが、こちらはなんと高さ104.5m!もともと1989年のアジア太平洋博覧会に設置されたものです。

1980〜90年代の巨大観覧車ブームと、グリーンランドの拡大期と、九州での博覧会。これらの時期が一致したことで実現しました。

園内屈指の人気アトラクション。

もう1つの巨大アトラクションが「恐竜コースターGAO」。1987年に導入されたジェットコースターです。

全長約1.5km、高さ約40m、最高速度96km/hのスペックを誇る大型コースターですが、実際に乗ってみると浮遊感がほとんどなく、でかい割には怖くありません。誰もが楽しめるファミリー向けのコースターなのです。

広い園内と乗り物

こうして大きく成長したグリーンランドですが、ここで問題となるのが “移動” です。

そんな園内で大活躍なのが移動系アトラクション。ロードトレインや懸垂式モノレール、2つのリフトが園内各所を結んでいます。

他にも2つのゴーカートや10種類のジェットコースターなど、広い園内を贅沢に使った乗り物が用意されているのです。

山と展望台

広い園内にはアトラクションだけでなく、なんと “山” まであります。

他のエリアから隔絶された少し寂しい場所ですが、それを逆手に取って、魔女をモチーフにしたアトラクションやホラー系アトラクションが置かれています。

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炭鉱のまちのレジャーランド

今日では多くのレジャー客で賑わっていますが、遊園地ができる前は、どんな場所だったのでしょうか?

三井三池炭鉱

かつてこのエリアには、福岡県大牟田市から熊本県荒尾市にかけて「三井三池炭鉱」が広がっていました。最盛期には200万トンを出炭し、明治から昭和にかけて日本の近代化に貢献してきます。

しかし、戦後のエネルギー革命により石炭需要が減少。かつての三井財閥の中核も、新たな活路を見出す必要に迫られます。その一方で、当時 成長産業として期待されていたのが “レジャー” です

当時はこのような景色があちこちで見られたのだろう。

1964年(昭和39年)に三井三池開発株式会社が設立されると、2年後に「三井グリーンランド」が開業しました。それから長い間、三井鉱山の傘下にて遊園地事業が行われてきます。

時代は下り、1997年には炭鉱が完全閉山。2005年には三井から離れて西部ガス傘下に入り、2007年には現在の「グリーンランド」に名を改めて現在に至ります。

九州のど真ん中。炭鉱の町に現れた巨大レジャーランド。

年季を感じる部分もありますが、山頂から眺めたその姿は、まるで九州のレジャー産業を一手に担うかのような力強さを感じるものでした。

訪問日 2025年3月

アクセス・宿泊

交通:大牟田駅(JR・西鉄)から路線バスで20分。
運営:株式会社グリーンランド
HP:公式サイト

ホテル ブランカ (楽天トラベル) ホテル ヴェルデ (楽天トラベル)

グリーンランド|熊本県荒尾市

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遊園地
この記事を書いた人
Shizu

1997年生まれ。
旅行代理店に勤務する傍ら、
ブログ運営と国内旅行に力を注ぐ。

若者の視点から ”レトロ” を追求しており、各地を巡り紹介する。
ブログは中学生の頃から書き続けているが、文章力はなかなか上がらない。
埼玉で生まれ育ち、大学時代を群馬で過ごして、現在は東京に住む。

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