1990年代に全国各地で造られた “海外の街並みを模したテーマパーク” は、日本にいながら外国気分を味わえるとして人気を集めました。しかし、2000年代に入るとほとんど閉鎖されてしまいます。
一方で、NEWレオマワールド(香川県)にある「オリエンタルトリップ」は、奇跡の復活を遂げたのでした。
パスポートのいらない海外旅行
まずは、現在の「オリエンタルトリップ」を見ていきましょう。
他のエリアからだいぶ離れた場所に位置しており、エントランスからは船で結ばれています。おかげで、まるで海の外へ行くかのように移動できました(ただし徒歩のほうが早い)。



船を降りると、日本一のエスカレーター「マジックストロー」が待ち構えます。これもまた、遠い異国へ赴くための演出ですね。乗ってみるとかなりの高低差があり、丘陵地帯を切り拓いて造られたパークの立地を感じます。
ようやく登りきった先には、エキゾチックなイスラームの世界が広がっていました。
モスク
まるでアラビアンナイトの世界に紛れ込んでしまったような没入感。リアルな大きさで造られた「モスク」は、もはや中東で見るそれと同じです。


建物内では、季節の花々が展示販売されていました。よくある道の駅や都市公園のフラワーコーナーを思い出します。外観は外国ですが、中身は日本の休日です。
プラサット・ヒン・アルン

はるか彼方に見える、アンコール王朝の遺跡群。「いったい自分はどこにいるのか?」と思ってしまうほどの、壮大なランドスケープです。
周りにはアトラクションやお店は無く、ただそこに謎の古代遺跡があるのみ。他のエリアから切り離された空間に、ひっそりと、しかし堂々と佇んでいます。景色だけは本物級です。

近づいてみると、細部まで精巧に再現されていることがわかります。経年による風化も再現されている、と思ったら本当に風化してました。内部は、老朽化により立入禁止。もはや本物の遺跡と同じ扱いです。
タシチョ・ゾン



険しい山道を登りきった先にある、ブータンの寺院。山の上にひっそりと佇んでいます。暖かな光に照らされて、穏やかな時間が流れる空間。もはやここはうどんの国ではなく、幸せの国です。

建物の中では仏像が展示されています。他にも、ブータンでの生活の様子や国の文化などが紹介されていました。教育的な部分も、テーマパークの役割の1つです。
例によって2階は立入禁止ですが。
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テーマパークブームの終焉と消えた古代遺跡

テーマパークブーム真っ只中の1991年にオープンした「レオマワールド」。従来の遊園地とは一線を画す本格的なアトラクションと、本物と違わないアジアの歴史的建築群は、他のテーマパークに引けを取らないクオリティを誇りました。
しかし、あまりにもお金を掛けすぎたのでしょう。早々に経営に行き詰まり、開園から10年も経たずにクローズしてしまいます。


2004年には「NEWレオマワールド」として再出発を切りますが、園内は4つのバラバラの観光施設に分かれました。旧オリエンタルトリップは「レオマアニマルパーク」という動物園になります。
2010年、パークは再び1つにまとまります。旧オリエンタルトリップはしばらく閉鎖されたままでしたが、2015年にようやく復活を果たしたのでした。
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消えた亜細亜建築

紆余曲折の歴史の中で、埋もれてしまったものもあります。

これらの記事には「かつては今より2倍の面積があった」「スリランカの寺院やタイの水上マーケットがあった」という衝撃の事実が記されてました。現在もこの山のどこかに亜細亜の遺跡が眠っているなんて、なんともロマンのある話ですね。

偽物でありながら本物同様に建てられた建築。現役でありながら廃墟でもある。
まるで虚構と現実が入り混じるような空間。それが「オリエンタルトリップ」のもう1つの魅力なのかもしれませんね。
訪問日 2024年6月
アクセス・宿泊
交通:岡田駅(ことでん)から無料シャトルバス
運営:株式会社レオマユニティー(大江戸温泉物語系列)
HP:公式サイト


宿泊:大江戸温泉物語ホテルレオマの森(楽天トラベル)
1991年に開業したファミリー向けのリゾートホテル。
豪華なバイキングや温泉露天風呂、カラオケや卓球も備える。
