相模湾に面した ”西湘南エリア” に位置する神奈川県大磯町。大磯ロングビーチやプリンスホテルなどの開業により、東京近郊の大衆レジャーリゾートとして発展してきました。
そんな大磯の歴史と魅力に迫ります。
JR東海道本線 大磯駅

JR東海道本線に乗って、東京駅からおよそ1時間で「大磯駅」にやってきました。外に出ると、どことなく ”海の気配” を感じます。

「大磯駅」は、1887年(明治20年)の東海道本線開業とともに設置されました。東京からのアクセスが飛躍的に向上したことで、やがて近代の高級保養地へと成長していきます。
温暖な気候と豊かな自然を求めて、政財界人や文豪たちが別荘を構えるようになり、そこから ”政界の奥座敷” と呼ばれるようになったのです。
大磯海水浴場

駅から徒歩10分ほどで、大磯海水浴場にたどり着きました。夏場は多くの人で賑わう、西湘南の人気ビーチです。

この海水浴場は、1885年(明治18年)に 日本初の海水浴場 として開設されました。
ただし当時はレジャー目的ではなく、西洋医学に基づく医療行為の一環として利用されてました。今日のような人気ビーチになるのは、戦後になってからです。
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湘南発祥の地

海水浴場から歩いてすぐのところには「湘南発祥之地」と書かれた石碑が置かれてます。
”湘南” という名前の由来については諸説ありますが、最も有力な説が、ここ鴫立沢(しぎたつさわ)で詠まれた歌から取ったというものです。
鴫立沢

海のそばにひっそりと佇んでいる渓流鴫立沢は、平安時代に西行法師が「鴫たつ沢の 秋の夕暮」と歌を詠んだことから、古くから 和歌の名所(歌枕) として知られてきました。

沢のほとりには、江戸時代に建てられた俳諧道場「鴫立庵(しぎたつあん)」があります。
寛文4年には「著盡湘南清絶地(湘南の清絶の地を著し尽くす)」という歌が詠まれ、そこから湘南という言葉が広まったと考えられています。
政治人と文化人を惹きつける


旧島崎藤村邸
中世から近世にかけて多くの俳人を惹きつけた大磯は、近代には政財界人や文豪を惹きつけることとなります。

大磯駅からバスで6分ほどの場所には、旧吉田茂邸があります。戦後日本の復興を主導した吉田茂元総理の構えた邸宅は、海外からの来賓を迎えたことから ”大磯の迎賓館” とも呼ばれました。
昭和初期の文豪 島崎藤村もまた、大磯に魅了されたうちの1人です。静謐な環境で執筆活動に育み、最期に「涼しい風だね」という言葉を残してこの世を去りました。
プリンスホテルと大衆レジャー化

戦後の大磯は、大衆レジャーエリアとして花開きます。
そのきっかけとなったのが、1953年(昭和28年)の大磯ホテル(現在の大磯プリンスホテル)開業です。当初は洋室12室の規模でしたが、高度経済成長期に合わせて規模を拡大していきます。

1957年(昭和32年)には大磯ロングビーチを開業させて、庶民から親しまれる近郊リゾートとしての地位を確立させました。


インフィニティスパを備えた現在の大磯プリンスホテル
娯楽が多様化した現在では、一周回って ”ちょっと良いリゾート地” のようなイメージに変化しています。その一方で、どこか地元に戻ってきたかのような親しみやすさも感じられる場所なのです。
訪問日 2025年9月
アクセス・宿泊
HP:大磯町観光協会
交通:JR東海道本線で、東京からおよそ1時間。
宿泊:大磯プリンスホテルの宿泊予約はこちらから。
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