千葉都市モノレール1号線の葭川公園(よしかわこうえん)駅は、オフィスビルやタワーマンションが連なる街の中心の駅です。
ところが中心市街地のど真ん中というロケーションにもかかわらず、駅周辺は賑わいに乏しく、利用者数もあまり多くありません。そこには、モノレールの抱える問題 と 中心市街地の変化 がありました。
葭川公園駅(CM17)



千葉都市モノレール1号線に乗車して、千葉駅から2駅目の「葭川公園駅」にやってきました。
葭川は、市内中心部を南北に流れる川。上空をモノレールが通り、川沿いには水辺の歩行者空間が続いています。駅名の由来となった葭川公園は、ビルの谷間に佇む広場のようなイメージの場所でした。

千葉都市モノレールの乗降客数(2022年)
1位 千葉駅 約25000人/日
2位 千葉みなと駅 約15000人/日
3位 千城台駅 約11000人/日
⋮
14位 葭川公園駅 約2000人/日
18位 栄町駅 約500人/日
駅周辺はオフィス街が広がっていますが、乗降客数は18駅中の14番目となっています。いったいなぜ、葭川公園駅はあまり利用されてないのでしょうか。

千葉モノレール1号線と葭川公園駅の課題

1999年に全線開業した「千葉都市モノレール1号線」は、千葉みなと駅から県庁前駅までの3.2kmを結ぶ路線です。
沿線はまさしく千葉の中心市街地なわけですが、利用は大きく低迷しています。その要因は2つあり、1つは並走する路線バスとの競合です。中心市街地ではわずか100円で乗ることができ、本数も多く、道路上のバス停まで簡単にアクセスできることから、バスの利用が多いのです。


千葉都市モノレール1号線の運転間隔
・当初 10分間隔 ※朝ラッシュ時は6分間隔
・現在 15分間隔 ※終日
千葉中央駅
2つ目の要因は、既存の鉄道駅との競合です。


JR・京成「千葉駅」からはおよそ700m、そして京成千葉線「千葉中央駅」に至ってはわずか170mほどの距離で、完全に徒歩圏内なのです。
「千葉中央駅」は、西口にはホテル、映画館、商業施設の入る「ミラマーレ」、東口には「京成千葉中央ビル」という2つの駅ビルあります。中心街の駅としての存在感は、「葭川公園駅」を凌駕してます。
ここでちょっと本の紹介。
表紙をクリックすると、楽天市場に移ります。
気になる1冊は見つかりましたか?
selected by レイワレトロ書店
商業地から住宅地へ

改めて葭川公園の周りを見てみると、西側には日本生命や明治安田生命、東側には三菱UFJ銀行や千葉センタースクエアビルなどのオフィスビルが並びます。
しかし、それ以上に存在感があるのが2つのタワーマンションと1つの大型複合施設です。


奈良屋百貨店(〜1972) ▶ セントラルプラザ(〜2001) ▶ 千葉セントラルタワー(2009〜)
田畑百貨店(〜1976) ▶ 千葉パルコ(〜2016) ▶ エクセレント ザ タワー(2023〜)
扇屋百貨店(〜1976) ▶ 扇屋ジャスコ(〜1992) ▶ きぼーる(2007〜)
これら3つの場所には、かつてデパートがありました。
時代の流れとともにこれらのデパートは姿を消し、中心市街地の商業地としての地位は失われていきます。その一方で、東京近郊の住宅需要の高さから 商業地から住宅地への転換 が進められたのです。

再開発の先駆となった「きぼーる(Qiball)」は、中央区役所や科学館、スーパーマーケットなどが入る官民複合施設です。高さ79m、東西におよそ150mという大規模な建物で、地域のランドマークにもなっています。
その後に造られたタワーマンションは高さ100mを越えており、中心市街地の高層建築郡を形成しています。
中心街の人口増加

タワーマンションの建設は、沿線人口の増加 をもたらしました。
依然として開業前予測からは大幅に下回っているものの、近年の「葭川公園駅」の乗降客数はじわじわと増えています。住む側にとっても、公共交通機関がすぐ近くにあることはプラスに働いていることでしょう。
訪問日 2025年2月
アクセス
所在地:千葉市中央区中央
最寄駅:葭川公園駅(千葉都市モノレール)、千葉中央駅(京成千葉線)
葭川公園駅(CM17) は、千葉都市モノレール1号線の駅。
詳しい利用案内は公式サイトからご確認ください。
