越後平野のど真ん中。
新潟市郊外にある小さな町には、かつて鉄道が通っていました。
中ノ川の築堤を上がると、当時の駅舎と電車が、今でも残っています。


新潟交通電車線
現在はJR線しかない新潟市近郊ですが、昔は私鉄が存在しました。
1933年に開業した「新潟交通電車線」。白山前駅から燕駅までの36.1kmを結ぶ路線でした。1960年代には全盛期を迎えます。


しかし、モータリゼーションにより利用者が激減。1990年代に入ると両端の区間が廃止され、東関屋駅から月潟駅までの運行となります。
残る区間も1999年に廃止となり、66年の歴史に幕を下ろしました。
旧月潟駅

かつての駅周辺は公園として整備されており、レトロな木造駅舎と3両の車両は、当時のままに保存されています。



新潟交通電車線は中ノ川に沿って敷かれており、築堤の上を走る区間や駅も多くありました。
月潟駅も築堤の上にあり、少し高い位置から、周り広がる小さな市街地を眺めることができました。

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月潟商店街
どこまでも田園地帯が広がる中、ところどころに市街地が点在する越後平野。
一方で、中ノ川沿いには連続した市街地が見られます。かつては舟運で栄え、後に鉄道沿線の街として、市街化してきたのです。



まるで現在も駅前かのような月潟商店街。このエリアは鉄道開業後に市街地が形成されており、銀行や図書館、南区役所出張所などが集まります。
廃止から四半世紀以上経っても、綺麗に維持・管理されている駅を見ると、鉄道がなくなった今も、街の誇りとして大切にされていることが伝わりました。
廃線後、跡地の大部分はしばらく放置された一方で、月潟駅は「旧月潟駅周辺公園」としてすぐに整備されました。
これからも、新潟交通電車線と月潟駅の記憶を残し続けることでしょう。

訪問日 2022年8月22日
アクセス
「旧月潟駅」は、かぼちゃ電車保存会が運営する保存施設。公式サイトはこちらから。

