三遠南信縦断特急|伊那路(いなじ)号

列車旅

飯田駅と豊橋駅を1日2往復している特急 伊那路。ほとんど人が住んでいないような過疎地域を経由しながら、三遠南信エリアを縦断するように結びます。

3両編成のローカル特急に乗って、およそ2時間半の旅の始まりです。

三遠南信とは、南信州(長野県南部)・州(静岡県西部)・東河(愛知県東部)に跨る地域の呼称。三遠信とも呼ばれる。
古くから秋葉街道や天竜川の水運による交流があり、昭和初期には飯田線が全線開業する。現在は三遠南信自動車道の整備も進められている。

伊那谷から天竜峡へ|南信編

飯田 9:58

午前10時前。

すこし落ち着いてきた朝の時間帯、地方都市の中心駅には「ちょっと遠くまで」の装いをした人々が集まってきました。次の列車は、豊橋行き特急の一番列車です。

特別急行
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これから進む道は皆同じ。同じ車両に乗り込んで、山の向こうの豊橋を目指します。

天竜峡 10:15

名勝 天竜峡の最寄り駅。

発車後しばらくは広々とした伊那谷を走りますが、「天竜峡駅」を出るとあたりは一変します。

さっきまでの平和な盆地はどこへやら。天竜川の深い渓谷に沿って険しい地形が続きます。川沿いの低い土地を進む一方で、道路や集落があるのは山の上の高い土地。通過するのは秘境駅ばかりです

「為栗駅」を通過。対岸とは吊橋で結ばれるのみ。

このあたりの天竜川は、ダムが多いのが特徴的。深い谷を急峻な川が流れる地形は、ダム建設にうってつけだったのです。

平岡駅 10:42

平岡ダムをすぎると、久しぶりに集落が現れました。

列車は「平岡駅」に到着。ここは駅舎に温泉宿泊施設が併設されており、旅行帰りらしきグループが何組か乗り込みます。

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セミコンパートメント席

ここで、今回利用した「セミコンパートメント席」を紹介しましょう。

車両の端にある、ボックス席のような半個室のような座席。完全個室ではないものの、通常の席よりもプライベート感があります

この席の利用率は低く、他に予約した人がいなければ(ほとんどいない)、4席分の空間を使うことができるのです。

1人で宴。

トンネルの向こう側|遠州編

平岡駅を出ると「中井侍駅」「小和田駅」などの有名な秘境駅を通過していきます。

「大嵐駅」を通過すると、全長5km以上にもなる長大トンネルに入ります。これまで天竜川に沿って走ってきた列車は、一時的に水窪川沿いへワープします

1956年(昭和31年)の佐久間ダム建設より、現在のルートへと大きく姿を変えたのです。

秋葉街道は、古来より塩の道として利用されてきた。

トンネルを抜けると、意外にも大きな集落が現れました。

ここ水窪地区は、遠州と信濃を結ぶ秋葉街道の宿場町の1つ。湖の底に沈んでしまった天竜川沿いに対して、こちらはまとまった市街地が残ります。

水窪駅

列車は「水窪駅」に到着しました。いつの間にか長野を抜けて、静岡県の浜松市内に入っています。

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ここでちょっと本の紹介。
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山から平野へ|東三河編

佐久間ダム本体は見られないが、発電所の一部が車窓からも見える。

長大トンネルを通って、再び天竜川沿いへと戻ってきました。

ダムによって生まれた佐久間湖は、なんと全長33km!あまりにも巨大な湖の出現は、飯田線のみならず周辺地域に多大な影響を与え、そして日本の電力需要を支えたのです。

中部天竜 11:18

列車は「中部天竜駅」に到着しました。かつて中部天竜機関区や佐久間レールパークなどがあった鉄道の町です。

現在も飯田線の要であり、当駅から豊橋方面への列車も多数設定されてます。乗務員も交代して、対向列車がやってくるといよいよ出発です。

反対の特急伊那路1号と行き違う。

中部天竜を出ると、これまでずっと並走してきた天竜川とついに別れます

飯田線と伊那谷の街
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峠を越えると、いよいよ愛知県内に入ります。山間部から平野部へと突入して、飯田線の旅もラストスパート。なんだか山奥の秘境区間を走っていた頃が、懐かしく感じられます。

豊橋 12:31

豊橋駅のホームに降り立つと、2日間ずっと深い山奥で過ごしていたためか、とんでもなく人が多いように感じられました。

16両の東海道新幹線や8両の新快速が行き来する中で、3両編成の特急伊那路は小さい存在です。しかし、三遠南信地区を定期運行する優等列車は、非常に頼もしい存在でした。

訪問日 2024年2月23-24日

アクセス・宿泊

起点:辰野駅(長野県辰野町)
終点:豊橋駅(愛知県豊橋市)
距離:195.7km

HP:三遠南信地域観光情報サイト「めぐる!三遠南信

シルクホテルアネックス(楽天トラベル)

今回の旅で利用した宿泊施設。駅から徒歩3分の、綺麗なビジネスホテル。

飯田市内の宿泊施設(価格の安い順)はこちらから。
※楽天トラベルに移動します。

飯田線と伊那谷の街

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列車旅
この記事を書いた人
Shizu

1997年生まれ。
旅行代理店に勤務する傍ら、
ブログ運営と国内旅行に力を注ぐ。

若者の視点から ”レトロ” を追求しており、各地を巡り紹介する。
ブログは中学生の頃から書き続けているが、文章力はなかなか上がらない。
埼玉で生まれ育ち、大学時代を群馬で過ごして、現在は東京に住む。

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