長野県小諸市は、さわやかな信州の風が吹く高原リゾート と、どこか懐かしくて時が止まったかのような 鄙びた地方都市 としての2つの顔を持つ都市です。
かつての繁栄の面影を感じさせる駅前ビル群を抜けて、奮闘する街なかを散策しました。
特急あさまが停車した「小諸駅」



信州東部の交通の要衝である「小諸駅」。しなの鉄道とJR小海線が乗り入れており、3面5線の広々とした構内を擁していま。
現在は特急列車の乗り入れはなくなったものの、長野方面からの普通列車は当駅で多数折り返し、観光列車や有料快速も停車します。しなの鉄道にとって、重要な駅の1つとなっているようです。
駅そば 清野商店


駅舎内では “駅そば” が営業しています。
ちょうど13時頃に小諸駅に降り立つと、どこからともなくいい匂いが漂ってきました。改札を抜けると駅そば発見!食券を購入し、立ち食いスタイルで、信州のお蕎麦を手軽に満喫します。
小諸駅のまど

駅舎にはもう1軒、飲食店があります。
「小諸駅のまど」は、地域に寄り添った雰囲気の居心地の良いカフェ。コーヒーや食事メニューはもちろん、観光客向けの “おやき” までしっかり用意されています。

ふと上を見ると、特急あさま号でほとんど埋め尽くされた時刻表 が飾られていました。
現在は県内のローカル輸送がメインのしなの鉄道も、かつては “特急街道 信越本線” でした。東京からの優等列車が発着するたびに、駅は長距離客で賑わっていたことでしょう。
そう、1997年に北陸(長野)新幹線の佐久平駅が開業するまで、ここは佐久地方の交通の中心だったのです。
地方都市の中心市街地

優等列車が来なくなってから四半世紀が過ぎようとしていますが、駅前に降り立つと、都市の玄関としての風格は今も健在でした。
ずらりと並ぶ古びたビル群が、昭和から平成初期にかけての繁栄を感じさせます。
小諸城跡

駅前の一角には「停車場ガーデン」が整備されていて、市民の憩いのスペースになっています。観光列車「ろくもん」に乗れば、停車時間に散策することも可能です。

さらに進むと、立派な「大手門」が現れました。小諸城跡は線路の南側にあるのに、なぜ大手門だけは線路の北側にあるのでしょうか?答えは、線路が城跡を横断しているからです。
当時は町外れに駅が造られることが多かった中で、小諸駅は城跡と城下町のど真ん中に駅が造られました。この大胆な立地は、町の発展にも大きく寄与したことでしょう。
賑わいが戻りつつある街なか



駅前通りの中小ビルを眺めながら、中心市街地を進んでいきます。ただの古臭いビルと言えばその通りなのですが、よく見ると凝ったデザインで、なかなか味のあるビルです。
空きテナントも多いですが、思っていたよりも営業している店も多く、車社会の地方都市における “街なか” の健闘ぶりを感じました。
近年は移住者も増えており、新しいお店なども続々とオープンしています。

がっつり観光するというよりは、ふらっと気楽に散策するのが楽しそうです。カフェやショップを開拓してみるのもいいですし、ワーケーションにもぴったりでしょう。
ここでちょっと本の紹介。
表紙をクリックすると、楽天市場に移ります。
気になる1冊は見つかりましたか?
selected by レイワレトロ書店
旧北國街道

小諸を代表する観光スポットといえば「小諸城址 懐古園」ですが、もう1つ注目したいのが「旧北国街道沿いの古い街並み」です。
駅東側に広がる中心市街地は、かつては小諸城の城下町であり、また宿場町でもありました。街を歩くと古い建物が残っており、現在もその名残が感じられます。
昭和の古いビルだけでなく、江戸時代からの歴史も残る街なのです。




かつて鉄道建設の際に、城跡や城下町のすぐ近くに建設された「小諸駅」でしたが、新幹線を計画する際にはその立地が足かせとなり、結果的に新幹線は小諸を避けるように建設されました。
しかし、そのおかげで懐古園は守られ、街なかの古い建物も残されました。これらの資源は、今後ますます価値を高めることでしょうし、また駅から徒歩でアクセスできるのは大きな強みです。

しなの鉄道の古い電車に乗って



散策を終えて駅に戻ってきました。ホームで列車を待っていると、国鉄時代から活躍する古い電車がやってきました。
ボックス席に揺られて、次の目的地である軽井沢へと向かったのでした。
訪問日 2023年12月
アクセス
詩情溢れる高原の城下町「小諸市」は、長野県東部にある人口4万人の都市。こもろ観光局の公式サイトはこちらから。
