青函連絡船 摩周丸|函館駅前の博物館船

かつて本州と北海道を結んだ青函連絡船。当時活躍した船のうち、一部は現在も保存・展示されています。

1つは青森側にある「八甲田丸」。もう1つは、函館側にある「摩周丸」です。

メモリアルシップ摩周丸(旧)

1988年(昭和63年)3月13日に青函連絡船の最後の航海を終えると、翌日から本州対北海道輸送は新たな時代の幕が開きます。

晩年には4隻の連絡船が運行されてましたが、その1つが摩周丸(2代目)です。1965年(昭和35年)のデビュー以来、本州と北海道を結ぶ大動脈として稼働し続け、その総移動距離は地球100周分にも及びます。

  • 運航回数: 35,493回
  • 運航距離: 約399万km
  • 輸送人数: 1,168万367人
  • 輸送貨物: 1,245万7,254トン
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引退後の摩周丸は、同年夏の「青函トンネル開通記念博覧会 」でまず展示され、1991年からは「メモリアルシップ摩周丸」として第2の人生を送り始めます。

運営を担ったのは、函館市・JR北海道・全日空・新日本製鉄などが出資して設立された株式会社「シーポートプラザ」。商業施設「ピアマーケット」もオープンして、函館市の新たな観光スポットが誕生しました。

鉄道連絡船としての歴史

カーペットが敷かれた桟敷席。
グリーン椅子席と普通席

船内に入ると、当時の客室がそのまま残されてました。国鉄特急を彷彿させる「グリーン椅子座席」に座って、本州と北海道を行き来した人たちに思いを馳せます。

現在では北海道に行くには飛行機(貨物なら船)が一般的ですが、当時は鉄道が圧倒的シェアを誇っていた時代。東北本線の青森駅と函館本線の函館駅の間をつなぐ存在として、青函連絡船が活躍していたのです。

船内には鉄道甲板という場所があり、鉄道車両を丸ごと運ぶことが出来ました。

ところが、青森の「八甲田丸」では “船の中にある鉄道車両” を見学することができるのですが、摩周丸では見られません。青函連絡船で一番の見どころなだけに、やや物足りなく感じます。

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八甲田丸>摩周丸

「津軽海峡冬景色」の冒頭で ♪上野発の夜行列車降りた時から 青森駅は雪の中 と歌われているように、どちらかというと “青森のもの” というイメージの強い青函連絡船。街を歩くと、至るところでその歴史を感じます。

来訪者数を比較しても、摩周丸の6.2万人に対して八甲田丸は8.6万人と、大きく水を開けられています。(2023年のデータ)。

かつて「メモリアルシップ摩周丸」は経営不振に陥り、2002年に営業を終了しました。その後は函館市へ引き継がれ、2003年に「函館市青函連絡船記念館 摩周丸」として再開したのです。

函館市青函連絡船記念館 摩周丸(現在)

そのリニューアルオープンからも既に20年以上が経っており、船体は老朽が進んでいます。

函館市内のおしゃれな観光スポットたちと比べるとやや見劣りしますが、逆に言えば、函館市は(青函連絡船に頼らなくていいほど)豊富な観光資源を擁している。青森市はそうではない。とも言えそうです。

甲板の「シーサイドサロン」に出てみると、海の上から函館山と街並みを眺めることができました。開放感もあって、列車に乗る直前に函館らしい景色を眺めるのにぴったりな場所かもしれません。

既に現役時代の23年間を越えて、引退から37年が経った摩周丸。今後も北海道側で、その歴史を後世に伝えることでしょう。

訪問日 2023年9月5日

アクセス・宿泊

HP:公式サイト
交通:函館駅から徒歩3分

宿泊
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この記事を書いた人
Shizu

1997年生まれ。
旅行代理店に勤務する傍ら、
ブログ運営と国内旅行に力を注ぐ。

若者の視点から ”レトロ” を追求しており、各地を巡り紹介する。
ブログは中学生の頃から書き続けているが、文章力はなかなか上がらない。
埼玉で生まれ育ち、大学時代を群馬で過ごして、現在は東京に住む。

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