丸井今井百貨店

1923年(大正12年)に竣工した丸井今井百貨店 函館支店。鉄筋コンクリート造3階建ての建築で、最上階にはドーム型の展望台も設置されました。
当時の函館市は、東北以北で最大級の都市。函館港に隣接した西部地区の末広町(十字街電停付近)は賑わいの中心であり、そこに北海道最初のデパートが誕生したのです。1930年(昭和5年)には5階建てに増築されました。

ところが時代に変化とともに中心市街地は遷移し、戦前から戦後にかけて函館駅前・大門地区に、1970年代には五稜郭地区の本町へと移り変わります。
1969年(昭和44年)、丸井今井百貨店函館店の新たな店舗が五稜郭地区にオープンすると、この移転が決定打となり同地区の商業・業務の集積が進みました。

一方で、役目を終えた旧店舗は、函館市の分庁舎として活用されました。2007年には「函館市地域交流まちづくりセンター」として生まれ変わり、現在に至ります。
1階にはカフェも併設されており、館内は自由に見学できるようになっています。
現存する東北以北最古のエレベーター

昭和初期の増築で設置されたエレベーターは、1934年(昭和9年)の函館大火により一度消失します。しかし同年すぐに復興し、今も現役で稼働しています。
そしてこのエレベーター、なんと実際に乗れます。
現在は展示物として活用されており、受付カウンターに申し出ると動かしてもらえます。戦前に製造されたエレベーターの貴重な乗車体験です。

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レバーを操作すると、エレベーターが上昇を始めます。
止めるのも動かすのも、すべてスタッフの操作次第。中途半端なタイミングでレバーを動かせば、フロアとフロアの間でも止まります。そんなアナログな制御でも床の高さぴったりに止められるのは、まさにプロの技です。

扉が金網になっているのは、今自分がどの位置にいるのか分かるためだったんですね。
まるで映画タイタニックのような光景が、現在の日本でも見られるとは思いませんでした。
デパートの屋上

途中のフロアで止まってみたり、間に止まって見せたりしながら、最上階の5階にやってきました。
5階にはとくに何もなく、狭い空間があるのみ。すぐに戻ります。

ふと窓の外に目をやると、4階屋上が見えました。
背後に広がる函館の街並みとドームが印象的なかつてのデパートの屋上。現在は立ち入ることができませんが、せっかく開放的な空間なので今後の活用に期待したいところです。

増築と復元

先ほどは5階から、3階建ての建物の屋上を見下ろしたわけですが、実は2007年の大規模改修工事が行われる前は、建物全体が5階建てになってました。
デパート屋上だと思って写真を撮ったその場所は、現役時代の75年間ずっと建物の中にあったわけです。

竣工当時の3階建ての姿が蘇った旧丸井今井百貨店ですが、一方で建物後方は現在も5階建てのままです。エレベーターを保存するために、あえて増築部分を一部残しているのです。
訪問日 2023年9月5日
アクセス・宿泊
HP:公式サイト
交通:函館市電 十字街電停からすぐ
施設:函館市地域交流まちづくりセンター
宿泊
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