熊谷市の中心市街地|国道17号沿いの宿場町と工場跡地

埼玉県熊谷市は、人口18.9万人を擁する県北部の中心都市です。

江戸時代には中山道の宿場町として賑わい、現代では工業都市・交通の要衝として発展を遂げてきました。1982年には上越新幹線も開業して “新幹線の停まる街” になっています。

国道17号

熊谷の街の歴史は、中山道の宿場町から始まりました。ということで、現在の中山道である国道17号沿いから、熊谷の中心市街地を巡りましょう。

中心市街地
ホーム > 商業地と広場市役所などの行政機関や、デパートや商店街などの商業施設、金融機関、業務ビルなどが集中しており、公共交通機関の主要な結節点でもある ”中心市街地”。広域からの集客・交流を担っている、求心力を持つ地域です。

熊谷駅周辺 :上越新幹線、高崎線、秩父鉄道の乗り入れる。駅ビルと2つのショッピングモールがある。
国道17号沿い:中心市街地を東西に横断するメインストリート。百貨店や金融機関などが並ぶ。

市役所前交差点から東側(駅方面)を眺める。

中心市街地を貫く4車線の幹線道路。ビルやマンションの並ぶ街並みの中を路線バスの行き交う光景は、これぞ街のメインストリートです。

熊谷の道路事情は充実しており、郊外には国道17号熊谷バイパス、秩父方面へは国道140号、大田・東松山方面へは国道407号が伸びています。新幹線の停まる熊谷は、車にとっても交通の要衝なのです。

旧中山道 熊谷宿

札の辻跡

熊谷寺(左)  本陣跡(右)

国道17号を西へ進んでいくと、かつての宿場の入口にたどり着きます。中山道六十九次で第二の規模を誇った「熊谷宿」は、熊谷寺の門前町でもあり、商業も盛んに行われてました。

しかしながら、かつての宿場町の面影はほとんど感じられず…。

すでに熊谷駅からは1kmほど離れますが、通りには中小ビルや銀行が並び、ついにはデパートが現れました

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八木橋百貨店

国道17号と国道407号の交差点に建つ「八木橋百貨店」。1961年に開店した、市内唯一のデパートです。

ここで旧中山道は、現在の国道ルートから少し離れて

なんと、八木橋百貨店の中を通り抜けます。

店舗の1階部分には、旧中山道の宿場町を感じさせるデザインが施されていました。ある意味、最も “熊谷宿の面影” を感じられる場所かもしれません。

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片倉工業 熊谷製糸工場

八木橋百貨店の斜向かいには「イオン熊谷店」があります。駅から離れた街なかに2つの大型商業施設が並ぶ光景は、なかなかの迫力です。

イオン熊谷店

2000年代初頭の商業施設の趣きを感じる。

現在は「イオン熊谷店」として営業する商業施設。片倉フィラチャーにより、2000年に「サティ熊谷店」としてオープンした後に現在に至ります。

さらに歴史を遡ると、かつてこの地には片倉工業の製糸工場がありました。

片倉シルク記念館

繭保管庫だった建物を活用した博物館。入館無料。

明治・大正時代の日本の主力輸出品であった「生糸」。その製造を手掛けたのが、関東甲信越エリアにいくつもの工場を擁する「片倉工業」でした。

時代が移り変わり、工場が閉鎖されると、跡地は「片倉ショッピングセンター」や「コクーンシティ」などの商業施設へと姿を変えます。

熊谷工場は1994年まで製糸工場として稼働を続ける。

市街地に隣接した工場跡地は、商業施設として再開発されていったのですね。

ちなみに、戦時中の熊谷工場では軍需生産が行われてました。当時市内には多くの軍需工場があり、昭和20年には熊谷空襲による被害を受けます。宿場町に古い建物が残っていないのは、このためです。

埼玉県北部の都市

熊谷のイメージといえば、「暑い」と「新幹線が止まる」くらいしかありませんでした。

しかし歩いてみると、江戸と大坂の輸送を支えた街、戦前の日本の製造業を支えた街という、新たな一面を知ることができたのでした。

訪問日 2025年1月

アクセス

熊谷市は、埼玉県北部の都市。観光協会の公式サイトはこちらから。

片倉シルク記念館の公式サイトはこちらから。

中心市街地産業遺産
この記事を書いた人
Shizu

1997年生まれ。
旅行代理店に勤務する傍ら、
ブログ運営と国内旅行に力を注ぐ。

若者の視点から ”レトロ” を追求しており、各地を巡り紹介する。
ブログは中学生の頃から書き続けているが、文章力はなかなか上がらない。
埼玉で生まれ育ち、大学時代を群馬で過ごして、現在は東京に住む。

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