長崎電気軌道の終点|崇福寺

ビルやアーケードの街並みは突如終わりを告げて、やってきたのは1面1線の小さな駅。ホームの下には川が流れる、のんびりとした路面電車の終着駅です。

強制終了する中心市街

「観光通り」から「崇福寺」方面を眺める。

四方を山と海に囲まれた長崎市。

市内中心部から郊外までを路面電車が繋いでおり、また急峻な地形ゆえにコンパクトな中心市街地が形成されてきました。

近年は長崎駅周辺の開発が盛んですが、まだまだ賑わいの中心は “まちなか” にあります。

長崎電気軌道の中心市街地
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県内随一の繁華街は「観光通り」「思案橋」電停の周りに広がっており、百貨店や商店街が並んでいます。ところが、その1つ隣の「崇福寺」電停になると中心市街地が突如終わりを迎えます。

これまで走ってきた道路上から離れて、滑り込んだのは1面1線のシンプルなホーム。線路のすぐ下には川が流れ、背後には山も見えます。

さっきまで賑やかな街の中心からたった500mでたどり着く、路面電車の終着駅です。

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のどかな終着駅

ホームの一部は、川の上にせり出している。

線路が途切れ、思案橋通りが片側1車線の狭い道へと変わった一方で、姿を表したのが玉帯川です。

ここより下流側(中心市街側)は暗渠化されていますが、それにより道幅を拡げることができ、路面電車が通されたのでした。

開業当初の長崎電気軌道本線は「思案橋」を終点としていましたが、そこから延伸したのは1968年(昭和43年)のこと。道路上の混雑緩和を目的に、終点が移されました。

建設当時は “路面電車廃止の全盛期” だったので、新たに線路が敷かれるのは非常に珍しいことだったそうです。

南西には正覚寺が位置しており、かつての電停の名前も「正覚寺下」でした。しかし2018年に「崇福寺」へと改称します。

同時期に「めがね橋」「平和公園」「新地中華街」「原爆資料館」などの電停も改称されており、より観光客がわかりやすい路面電車へと変えられたのです。

この下を、暗渠となった玉帯川が流れている。
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崇福寺

駅名の由来となった崇福寺は、電停から徒歩3分の場所にあります。

急な坂を登った先に現れる、鮮やかな赤をまとった寺院建築。長崎市内の観光スポットの1つで、拝観料300円で見学できます。

1629年に創建された、中国式の寺院。

海外から異文化が流入する “出島としての長崎” と、狭い土地を活用して発展してきた “大都市としての長崎”。その両方を感じることができました。

訪問日 2021年3月9日

アクセス・宿泊

交通:長崎駅(西九州新幹線・長崎本線) 長崎空港(大村市)
人口:38.3万人(2025年)
HP:長崎電気軌道
   長崎市公式観光サイト
宿泊:市内の宿泊施設 一覧は こちら から。
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