日本三大繁華街の一つとして知られる “すすきの” の街を見下ろすゴンドラ。
地上7階建てのビルの屋上にある、札幌市内唯一の観覧車「nORIA」(ノリア)です。
屋上観覧車 nORIA(ノリア)

地下鉄南北線「すすきの駅」で下車し、有名なニッカウヰスキーの看板を横目に路地奥へと進んでいくと、ビルの屋上に観覧車が見えました。
2006年(平成18年)に開業した、観覧車&商業施設「nORBESA」(ノルベサ)です。

7階屋上にやってくると、ガラス越しに巨大な観覧車の足元が見えました。
直径約45.5mのホイールには32台のゴンドラが設けられており、およそ10分で一周します。建物と一体となった ビルトイン式の屋上観覧車 であり、最高到達点は地上約80mです。
札幌市内唯一の観覧車であり、屋上観覧車としては日本最北である。
料金は「大人1000円 / 小人500円」となっており、さらに100円追加すれば2周することもできます。
それでは、さっそく乗り込みましょう。
札幌すすきの空中散歩



ゆっくりとゴンドラが上昇しはじめると、碁盤の目状の街並みが露わになりました。雄大な石狩平野の中に広がる、人口200万人の都市景観です。
南側に見えるのは「藻岩山」。日本新三大夜景の1つとして知られる人気スポットで、山頂展望台までは市電とロープウェイを乗り継いでアクセスできます。
北側には「さっぽろテレビ放送」が見えました。1957年(昭和32年)の竣工当初は、市内のどこからでも眺めることができましたが、現代ではすっかりビルの谷間に埋もれてしまった印象です。
近年、タワーマンションや高層ビルの建設が相次いでおり、これまで眺望を売りにしてきた観覧車やテレビ塔の優位性を脅かしています。



ふと、前のゴンドラから視線を感じました。血に染まった無数の手形、こちらをじっと見つめる不気味な人形――実はこれ、期間限定イベントの「怪談観覧車」です。
近年は趣向を凝らした観覧車が増えており、ノルベサでも「怪談観覧車」や「カラオケ観覧車」などが登場しています。利用者目線では観覧車の楽しみ方が増えている一方で、「もはやただの観覧車だけでは集客できない」という事業者側の事情 も見え隠れしました。


一周10分の空中散歩もいよいよ終盤。東側にはニッカウヰスキーの看板を中心に賑やかな繁華街が見えてきました。市内にはいくつもの展望スポットが存在しますが、「これぞ、すすきの!」な風景を楽しむならば ここが一番です。
開放感あふれる昼間も良いですが、やはりこの観覧車が真価を発揮するのは夜の時間。煌々と光り輝くネオン街が、2人っきりの空間に華を添えます。いやぼっちだけど。

営業時間は23時まで、さらに金・土曜日や祝前日に至っては 深夜1時まで営業 しています。全国に観覧車は数あれど、日付を越えて営業しているのはここだけでしょう。

表紙から 楽天市場 に移ります。
画像から 楽天ふるさと納税 へ移ります。
商業施設 nORBESA(ノルベサ)

訪れたのは8月の休日でしたが、昼下がりの観覧車乗り場は人影もまばらで、ゆったりとした時間が流れていました。
エスカレーターで下のフロアへ移動すると、ところどころに空きテナントがあり、閑散とした空間が広がります。

ノルベサは開業当初から集客に伸び悩んでおり、テナントも頻繁に入れ替わってきました。屋上の観覧車こそ「すすきの のランドマーク」として定着したものの、足元の 商業エリアはあまり流行っていない のです。

コンセプトの迷走やメインテナントの撤退など、その要因は様々ですが、それ以上に問題なのが「立地の悪さ」です。
場所はメインストリートから少し奥まったところにあり、人々の動線から微妙に外れています。わざわざその場所を目指さないとたどり着けないというのは、大量の集客を必要とする都市型商業施設にとっては致命傷です。

観覧車という圧倒的なアイコニックを擁していながらも、施設全体の賑わいに結びつかないノルベサ。底抜けの明るさのランドマークに、どこか哀愁を感じました。
訪問日 2026年8月
アクセス・宿泊
HP:公式サイト
交通:すすきの駅から徒歩2分


