※書籍とふるさと納税の広告を掲載しています。

岩手県北上市の観覧車|アメリカンワールド

国道4号線をひたすら北上し、目的地に着いた頃にはすっかり暗くなっていました。幹線道路沿いで光り続ける商業モールの、だだっ広い駐車場に車を停めます。

広い空間にまばらに車が止まり、外は雨が降りしきる中。フロントガラス越しに視線を上げると、ぽつんと観覧車の姿がありました。

ここは岩手県北上市の郊外にあるアミューズメント型商業施設「アメリカンワールド」です。

イオン本牧 と ベイタウン本牧5番街|バブル期の商業施設の現在
1989年に横浜市中区本牧に開業した「マイカル本牧」。スペイン風の街並みが広がるアーバンリゾート型ショッピングセンターは、折からの好景気により、年間来場者数1500万人を記録します(ディズニーランドを超える)。ところが、アクセスの悪さから徐...
サンライズ瀬戸・出雲と新幹線|東京→博多 B寝台ソロ
ブルートレインの廃止から10年以上が経ちますが、今でも寝台特急を利用して東京と九州を移動することはできます。寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」と新幹線「みずほ」を乗り継げば、深夜22時頃に東京駅を出て翌朝8時半に博多駅にたどり着くことができる...
丸広百貨店川越店の屋上|遊園地「わんぱくランド」閉園後の現在
埼玉県川越市にある丸広百貨店。屋上には人工芝の開放的な広場がありますが、かつてそこには、ノスタルジックな屋上遊園地がありました。屋上データ評価ポイント規模 ★★ある程度の広さと席数がある滞在 ★★椅子と机がある遊戯 なし眺望 ★あまりない※...
日本最東端の廃墟タワー|望郷の塔(オーロラタワー)
日本本土最東端の地、根室市 納沙布岬。北方領土を間近に望むこの場所に、最果ての地には不釣り合いなほどの超高層建築があります。高さ96mの観光展望塔。現在は廃墟です。バブル期の観光展望塔1987年(昭和62年)に竣工した「笹川記念平和の塔」(...
ハーヴェストウォークのメリーゴーランド|小山ゆうえんちの現在
小山ゆうえんちは、かつて栃木県小山市に存在した遊園地です。跡地にできた大型商業施設を訪れてみると、どことなく遊園地の雰囲気を感じます。歩いていった先にはメリーゴーランドがありました。おやまゆうえんハーヴェストウォーク2005年に惜しまれつつ...

アメリカンワールド

翌朝になり、再び「アメリカンワールド」へやってきました。

ここは大型書店を中心に、ゲームセンター、キャラクターショップ、飲食店、バッティングセンターが集まる複合施設。1950〜60年代のアメリカンな魅力の詰め込んで、1998年(平成10年)にオープンしました。

館内に一歩足を踏み入れると、アメリカンな街並み模したポップな吹き抜け空間が広がり、奥にはおもちゃ箱をひっくり返したような賑やかな売り場が続いています。

北東北のロードサイドに、これほどコンセプチュアルなカルチャー空間が存在するとは…。観光客の知らない、地元の若者やファミリーだけが集まるスポットです。

外にはキッチンカーが並び、どことなく縁日のような熱気も帯びてました。日本のローカルとアメリカンレトロが融合した、唯一無二の空間です。

ヤンバルクイナ展望台|沖縄北部のB級スポット
沖縄県国頭村辺戸の、やんばるの森の中に佇む巨大なヤンバルクイナのモニュメント。中の展望台からは、太平洋と東シナ海を一望することができました。ヤンバルクイナ展望台那覇空港から国道58号線をひたすら北上して、沖縄本島の北端にある 国頭村 に入り...
富士見天望塔(旧ジャイロタワー)|西武園ゆうえんち
埼玉県所沢市の「西武園ゆうえんち」にある、狭山丘陵や富士山の景色が楽しめるアトラクション。首都圏では数少なくなった、現役で稼働する回転昇降式展望タワーの1つです。ジャイロタワー|1988-20211988年(昭和63年)に西武園ゆうえんちに...
新潟・レインボータワーの現在|万代シティ
新潟県新潟市万代には、かつて高さ100mの回転昇降式展望タワーが存在しました。現在は塔は解体されており、跡地にはモニュメントが置かれています。屋上広場のモニュメント万代シティバスセンターの2階。広々とした屋上広場の端っこに、目を引く円筒形が...
小樽市の観覧車|祝津マリンランド
小樽駅から路線バスに揺られること20分。終点の「水族館」バス停に降り立ちました。日本海沿いに佇む小さな港町・祝津(しゅくつ)には、かつての繁栄の面影を残す鰊御殿と、観光客で賑わう水族館、そして観覧車があります。遊園地「祝津マリンランド」おた...
札幌・すすきの 観覧車 nORIA|ノルベサ
日本三大繁華街の一つとして知られる “すすきの” の街を見下ろすゴンドラ。地上7階建てのビルの屋上にある、札幌市内唯一の観覧車「nORIA」(ノリア)です。屋上観覧車 nORIA(ノリア)地下鉄南北線「すすきの駅」で下車し、有名なニッカウヰ...
レジャーの本棚 観光ブーム、遊園地
建築と廃墟の本棚 建物、ワンダーJAPON
インフラの本棚 交通システム、都市と郊外

表紙から 楽天市場 に移ります。

画像から 楽天ふるさと納税 へ移ります。

観覧車

それでは、いよいよ観覧車に乗りましょう。

1998年(平成10年)の施設オープンと同時に稼働を開始したこの観覧車は、最高部は地上30m。料金は大人200円/小人100円と、非常にリーズナブルです。

客層を見ると、小さな子供とその保護者の姿が目立ちます。観覧車という分かりやすくて目立つアトラクションに子供が乗りたがり、それでいて値段はゲームセンターの1プレイと変わらないので、気軽に乗せることができるのでしょう。

営業時間は18時までとなっており、残念ながら夜景を楽しむことはできません。もっとも北上市の都市規模では、それほど大きな夜景は期待できませんが。

郊外型アミューズメント

ゴンドラに乗り込むと、まず最初に広がるのが麓の駐車場です。

ここは何の変哲も無い、郊外によくある商業施設。スーパーマーケットや家電量販店も隣接して立地しており、いかにも便利な郊外の生活商業ゾーンを形成しています。

最上部に近づいてくると、北上駅周辺のビル群も見えてきました。東北新幹線も停車する市の中心地ですが、今回は車なので立ち寄ることはありません。車を生活の足とする地元民たちも、きっと同じ感覚でしょう。

本来、郊外のロードサイド店舗というものは、徹底的な効率性と経済性のうえに成り立っています。広い駐車場と、利益を生む実用的なテナント。無駄な装飾や非効率な設備は削られて、安価で便利なモールが完成します。

ところが、そんな日常的な生活のインフラの中に、非日常の象徴である “観覧車” が、何食わぬ顔で溶け込んでいるのです。

ここには東北らしさも岩手らしさもありません。ゴンドラから見える景色も、いたって平凡です。

ここでふと思い出すのは、1990年代に日本各地に造られ、海外の街並みを大々的に再現した「地方テーマパーク」たちの姿。

テーマパーク
ホーム > レジャーブームテーマパークとは、特定のテーマによって空間全体が演出されたレジャー施設のこと。日本では 1983年に本格的なテーマパークが登場しました。1980年代後半には国内産業の空洞化と余暇需要の拡大を背景として、新たな投資先...

それらに比べると、ここはなんとタフでリーズナブルな存在なのでしょう。ロードサイドの日常に寄り添った、身の丈にあう形の「郊外型アミューズメント」。テーマパーク狂騒を尻目に、25年以上にも渡って営業を続けています。

訪問日 2026年5月

アクセス

HP:公式サイト
交通:東北自動車道「北上江釣子IC」から約5分
運営:株式会社高勘

タイトルとURLをコピーしました